第1回
受賞結果・ファイナリスト
アフリカで初の配置薬モデル(家に薬箱を設置し、使った分だけ後で料金を支払う方式)を現地に即した形で導入。医療過疎地の住民が自分たちで健康をケアするセルフメディケーションを目指す。アフリカ農村部では病院・薬局が遠く、安定的な現金収入も不足しており、早期治療が難しく重篤化するケースも多い。配置薬は目の前に薬を置いているためこの問題を解決できる特長があると考え、これを活用しつつ現地に適合させる形に「アフリカ版」「現代版」に変革させている。
「アフリカ版」は、セルフメディケーションを軸にする一般用医薬品を農村部住民にも入手可能な価格設定で販売し、現地の疾病に対する薬剤等も導入。「現代版」は、IoTで在庫・補充管理・集金・データ蓄積を行うことで業務効率化し、さらに将来的な配置薬事業の拡大およびコンサルティング業による事業規模の拡張も見据える。
「もっと身近に学びの場を」をコンセプトに、子どもの数が少なく、周囲に学習塾がない(少ない)地域を対象にした出張型の学習塾を展開。社会のリソースでありながら、うまく活用されていない地域の遊休スペース(商店街、寺院、集会所)を借り、地域の人材(シニアや主婦層)を教室管理者とすることで生徒数10人でも維持できる仕組みを構築した。学習指導の経験が少ない地域の方でも教室運営ができるよう、独自の管理システムを構築。現在、福岡県内で14教室を開校。今後は九州、さらには全国に届けていきたいと考える。
<代表者名>
代表理事 西口 洋平
2015年2月、35歳で「胆管がん・ステージ4」(5年生存率2.9%)の告知を受ける。死の恐怖とともに、孤独感、不安感を持つ。がんのことを子どもにどう伝えるのか、仕事やお金のことなど、相談できる同世代のがん経験者が周囲には全くいない。そこで、同じ境遇の方を検索でき、気軽に相談できるオンラインコミュニティーサービス「キャンサーペアレンツ~こどもをもつがん患者でつながろう~」を2016年4月にリリース。全国47都道府県で1,500名を超える会員が、「当事者同士のつながり」「当事者と社会とのつながり」が生きるチカラになることの研究を進行中。また、子育て世代、働く世代のがん患者の「声」を社会に発信し、がんに対する理解を広げ、がんになっても生きていきやすい社会を目指す。
<代表者名>
濱川 明日香(写真左)
「次世代に残せる未来の創出」をミッションに、以下の3つの事業を手がけています。
1)アジア太平洋の社会起業家の支援
2)社会変革を志す次世代リーダーの育成
3)社会的企業や社会変革を目指す団体の支援
2014年の設立以降、並外れた変革力で、アジア太平洋の途上国に社会変革をもたらす社会起業家を支援し、5カ国30万人以上の受益者に貢献してきました。これらの社会起業家は緊迫する状況下で大きな変革を生み出し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けた活動が世界から称賛されており、私たちが学べることも多くあります。日本が課題先進国から課題解決先進国になるためにも、日本の未来を切り拓く次世代リーダーが途上国の「変革のあり方」を学ぶ研修プログラムを開発し、日本の新しい未来づくりと途上国のSDGs達成に、同時に寄与するビジネスモデルを作ります!
<代表者名>
代表取締役社長
渡辺 史香(株式会社アジクル)
私たちは、バングラデシュの中堅マイクロファイナンス機関、同国IT企業と、日本の小さな事業開発会社の3社による企業連合体です。バングラデシュで初のマイクロ生命保険会社を設立し、低所得の人々でも利用可能な小さな生命保険を提供するという大きな挑戦のために集まりました。社会保障が脆弱な同国において民間保険を利用できない低所得層は、災難に対して全く無防備です。小口融資(マイクロクレジット)により収入の糧を得た彼らの生活を守るため、私たちの組織体制、ITと日本の金融技術を組み合わせて、持続可能な小口保険(マイクロインシュアランス)を提供し、真のファイナンシャル・インクルージョン(金融包摂)を実現します。
<代表者名>
有見 亜佐土(写真右)
こんにちは、KAISENDONです! 私たちは明治学院大学・横浜国立大学の3年生3人組のチームで活動をしています。私たちが解決したい&ビジネスとしたい社会課題は「ごみ山」です。私たちがほしい未来は、ごみ山で生計を立て、かつ暮らしている「スカベンジャー」をそのままにしておく社会ではありません。SDGsの「誰一人取り残さない」世界こそ、私たちがこのプロジェクトを通して実現したいものです。私たちは、この課題と真摯に向き合い、学生だからこそできるビジネスアイデアを創出できるように努めます!
<代表者名>
上川路 文哉
我々Si-Worksは、「自分の可能性を追求できずにいる人が一人でもいれば、それは社会の損失だ」、との思いを胸に、社会課題の解決に当たって、ビジネスの手法を使って運命を切り拓こうとしている女性企業家を支援しています。2016年にパレスチナ・ガザ地区にてガザチャレンジとして起業支援を開始しました。今春、ガザに加え、タンザニア、ミャンマー、インドネシアから女性企業家を日本に招聘(しょうへい)。現在はガザでの取り組みを世界に広げるべく、Si-Worksの名で法人化を行い、活動を深化させています。今回の挑戦を通じ、世界中のさらに多くの人々がソーシャルチェンジを起こせるような仕組みづくりを行っていくために尽力しますので、温かく見守ってください。
幼い頃から国際協力に憧れ、修道女を夢見ていたが、小学校高学年の時に国連の存在を知り、将来は国連で働きたいと方向転換。途上国の持続的な開発には民の声をくみ取る政治制度が不可欠との信念の下、大学・大学院では国際関係論、開発政治学を専攻。しかし、大学院時代に2カ月近くケニヤのナイロビのスラム街にあるNGOでボランティアをしたことで、資本主義の現世、人を動かすのは政治ではなくお金だと気づく。外資系投資銀行での勤務を経て、現在は国際開発金融機関で途上国の民間セクターへの投融資案件の組成に従事。幼い頃からの夢を達成しつつあることに充実感を覚える一方、他の視点による開発にも興味があり、“ファッション×貧困削減”を仕掛け中。
<代表者名>
たかまつ なな
「政治をもっと身近に感じてほしい」。そんな思いから、「笑える!使える!政治教育ショー」を作りました。面白くなければ意味がない。そう考えた1人のお笑い芸人が立ち上がりました。お笑いを道具に世直しを志す、“平成の松下村塾”。だから、「笑下村塾」。社会を身近に感じるドキドキ・ワクワクする楽しいコンテンツがここに詰まっております。今回のコンテストを通じ、たくさん仲間を作り、より持続可能な活動にしていきたいです。
私は学生時代にホームレス研究を行っており、日本、アメリカ合わせて300人近くの当事者と話をしました。その中で、彼らは私と同じ(普通の)人間であるということに気づきました。それなのになぜこんなにも違う生活を送っているのか?過酷な路上生活を送る人や、生活が不安定でホームレスになる可能性がある人たちを減らしたい。かつ、それが持続可能であるようにビジネスで解決を図りたい、というのが思いです。そしてホームレス問題を都市の中だけで考えずに、地方と結びつけることで地方創生にもつながると考えています。ホームレス問題、地方創生という2つの大きな社会問題に向きあい、私も含め三方よしを目指していきます。よろしくお願いします!
<代表者名>
代表理事
後藤 玄利
インバウンド観光は地方創生の切り札の1つです。タグフィットは訪日観光客が直面する最大の問題である「言葉のカベ」を解消するために、QRコードを活用した訪日観光客向けの多言語翻訳サービスを行っています。飲食店、宿泊施設、お土産物屋、観光名所、交通機関などには、訪日観光客が困っている日本語情報があふれています。タグフィットはこれらの日本語情報に対してソーシャルイノベーションを活用し、簡単で無料の多言語翻訳サービスを提供します。地方の魅力的な観光コンテンツを多言語化することにより、ゴールデンルートなどに集中する観光を地方に拡散するとともに、訪日観光客による観光支出を促進し、地方創生に役立てます。
<代表者名>
橋本 大吾
私は、東日本大震災後に、埼玉県から、宮城県石巻市に移住しました。石巻市は震災によって要介護者が急増し、介護が必要な当事者やその家族の生活が大変になっており、なんとかその状況を良くしたいと思ったからです。そして、この地域で効果的な仕組みができれば、それはこれからの日本、さらに世界にとって価値のあるものになるはずだと思い、起業しました。今回応募したサービスは、まさにこれからの高齢化社会を支える仕組みです。制度のはざまにある介護前の高齢者と、都市部に出ているその子どもの思いに架け橋をし、家族関係を新しく紡ぎ、より豊かなこれからの暮らしを実現します。