第2回 
受賞結果・ファイナリスト

受賞結果

大賞

株式会社
miup

株式会社miup
残された40億人にAI技術で医療を届ける

<代表者名>
酒匂 真理

Webサイト
http://miup.jp
アイデアの概要

東大発医療AIベンチャーであるmiup社は、AI技術をはじめとするICTを駆使し、効率的な医療システムを作り出すことで、これまで医療にアクセスできなかった人々に医療を届けることをミッションに挙げているスタートアップです。コスト削減や病気の特定・スクリーニングなどの分野でのAI開発を進めています。また、有効なデータリーチを拡大するため、検診遠隔医療サービス・臨床検査センター運営、大型病院との連携を通じた様々な健康フェーズでの医療データの学習・分析を行い、日々効率のいい医療システムづくり、そしてその先にある医療アクセスの改善を目指して事業を進めています。ビジネスとしての成長とソーシャルインパクトの両立は難しいことも多いですが、両方の最大化を目指しています。

コンテストに参加した感想

オペレーションを持つとどうしても日々の業務に追われがちでしたが、今回参加させていただいたことで、改めて社会にどんな価値を出していきたいかを振り返るいい機会になりました。

優秀賞

一般社団法人
RAC

一般社団法人RAC
要保護児童がつながりから絶たれないために「短期の地域里親普及プロジェクト」

<代表者名>
千葉 彩

アイデアの概要

【家族と一緒に暮らせない子どもに、心の安全基地を】
社会的養護とよばれる、家族と暮らすことに困難を抱えた子どもたち。私たちは、短期の地域里親やショートステイ協力家庭の普及啓発を通して、地域で子どもたちが育つことを目指します。社会的養護・養育や養育里親は、まだ知名度の低い制度です。日本では4万5千人の子どもたちが、自分だけを見てくれる大人を求めていますが、受け皿の里親は1万世帯もありません。今回のコンテストでより多くの方に里親制度を知っていただき、皆様と一緒に社会で子どもを応援する仕組みを推進していきたいと思います。

コンテストに参加した感想

まだあまり知られていない社会課題の解決を目指す団体として、多くの方に知っていただけるとてもよい機会になりました。このような大きなコンテストへの出場は初めてで、コーディネーターの池本さんとも何度もコミュニケーションを取らせていただき、事業内容そのもののブラッシュアップや新たなつながり・視点を得ることができました。この経験を生かし、色々な応援者とともに事業を進めていきたいと思っております。このたびはありがとうございました。

優秀賞

株式会社
おてつたび

株式会社おてつたび
おてつたび 〜困りごとを通じて日本各地の地域にファン作りを〜

<代表者名>
永岡 里菜

アイデアの概要

私たちは、「日本各地に眠っている地域の魅力を価値に変える」をビジョンに、「誰かにとっての特別な地域を作る」をミッションに活動しています。日本には、驚くほどいとおしく魅力的なものであふれかえっています。でも、まだまだ知るキッカケが少なく、このまま地域の良さが知られずに消滅してしまうことへの悔しさや危機感から起業を決意し、「おてつたび」の運営を開始しました。おてつたびは、人手不足やPR不足などで困っている地域の方と、知らない地域へ行きたい若者をマッチングするシェアリングサービスです。お手伝いを通じて地域にぐっと入り込み、地域の方と深い関係ができ、気づいたら自分にとっての特別な地域ができている、そんな“新しい旅”の形を提案しています。

コンテストに参加した感想

今回貴重な機会を頂きありがとうございました。アドバイザリーボードの山中さんには、ピッチ内容や事業をさらに飛躍させるためのアドバイスや出会いをたくさん頂きました。また、尊敬してやまない方々にご支持いただき、今回ファイナリストとして参加させていただけたということを伺い、身が引き締まる思いとともに、さらに事業を加速させなければと強く感じました。本コンテストは、一緒になって事業について考えてくれるぜいたくすぎるアドバイザリーボードの方に伴走いただけるので、これからというフェーズの私たちにとってありがたいあっという間の時間でした。

ファイナリスト

一般社団法人教育環境デザイン研究所

一般社団法人教育環境デザイン研究所

<代表者名>
小原 聡

アイデアの概要

企業内で多様な人材を集め、新規事業開発室を創ったが、イノベーティブになれないのはなぜか? それは異文化を受け入れ、失敗を許容することへの共感が醸成されるなどの新たな視座が必要なのかもしれません。私たちは、認知科学領域の「知識構成型ジグソー法」でデザインされたアクティブラーニング(AL)型の企業研修を提供し、職場を「学びの場」へ遷移させるお手伝いをいたします。また、教員の質の高さを産業競争力と捉え、小中高校教員に企業研修対価を基にした無償のAL研修を提供します。教員の質をさらに高めることで、自己効力感やコミュニケーション力の高い子どもたちを育みます。すなわち、HR戦略からCSVへ帰結するエコシステムができると考えます。

コンテストに参加した感想

審査会での演者の熱量と清々しさ。応募300余りの社会性は、ビジネススキルとは関係なく同等で尊いコトと感じます。コンテストという形で注目を集めざるを得ない現状、共感力が弱く失敗を許さない社会を形成したこの20年。経営者の報酬の多寡ではなく寄付金総額の違いに注目いただきたい。企業活動の足元には、共感への目利きがいないのかもしれません。ESG インデックスを気にする前に、足元に共感が落ちていることに気づいていただけることを切に望みます。

Webサイト

マミーズアワーズプロジェクト

マミーズアワーズプロジェクト

<代表者名>
石嶋 瑞穂

アイデアの概要

マミーズアワーズプロジェクトは、自身の経験をもとに様々な形で、病気や障害のある子どもたちと家族を応援するソーシャルプロジェクトです。プロダクトサイト「マミーズアワーズショップ」から始まり、それを起点に「コト」を広げるために「チャーミングケアラボ」を立ち上げています。病気や障害のある子どもたちの外見ケアやメンタルケア、寄り添う家族のメンタルケアなどを「チャーミングケア」と総称し、推進・啓蒙しています。治療ではないけれど、名もなき家族看護として担われてきたチャーミングケアの重要性や価値を顕在化する活動を行っています。

コンテストに参加した感想

私自身もそうですが、子どもを同伴して色々な方のソーシャルビジネスプランを一緒に聞けたことが大きな収穫になったと思います。色々な切り口で社会課題に向き合っている方々のプレゼンテーションは、子どもにとっても色々なことを立ち止まって考えるいい機会になった様子です。ありがとうございました。

株式会社コークッキング

株式会社コークッキング

<代表者名>
川越 一磨

アイデアの概要

フードシェアリングサービス「TABETE」は、飲食店で余ってしまった料理を、ユーザーが1品からおいしく、お得にレスキュー(テイクアウト)できる仕組みを、Web・アプリで提供しています。現在、20〜40代の働く女性を中心とした約70,000人のユーザー、飲食店や惣菜店を中心とした約250店舗にご登録いただいています。「食を資源だと捉え、食の尊厳を守りつつ、おいしくたのしくフードロスを削減。」私たちはそんな未来を見つめ、消費行動の変革にチャレンジをしてまいります。

コンテストに参加した感想

国内外問わず多くの社会課題が存在しており、その本質的解決を目指す様々なソーシャルビジネスのプレーヤーが集まるこのコンテストは、私自身大変勉強になりました。起業ないし新規ビジネスの創出において、課題に対する当事者意識や原体験がより深く・熱く関係するという点で、このコンテストは人間の生き方の多様性や持続可能性そのものであると感じました。このようなすてきな機会を頂戴したことに心から感謝御礼申し上げます。

株式会社With The World

株式会社With The World

<代表者名>
五十嵐 駿太

アイデアの概要

高校生を対象に、日本とインドネシアの生徒がお互いの社会問題についてオンラインで議論し、一緒に解決策を考えて実行に移す、問題解決型の合同授業を開始しました。貧困や環境破壊などの社会問題に、まず地元の若者が向き合い、提携校の日本の高校生が現地を訪ねて問題解決に協力する。そのプロセスを通して共に成長する。そういう合同授業です。多くの日本の高校生が高校時代から、海外の高校生と共に考え行動する力を身に付けることが目的です。相互訪問では、ホームステイを行い、異文化に触れる機会を提供しています。今後は、各地の高校・大学から学習塾まで幅広くこの合同授業を拡大していくため、最大限の努力をしていく決意です。

コンテストに参加した感想

人と多くつながることのできるコンテストでした。審査員の方々はもちろん、ソーシャルビジネスで活躍しているファイナリストとの横のつながり、そして全国から集まっている聴衆の方々とつながることができました。また、私にとって大きい存在が、アドバイザリーボードです。コンテストだけでなく、今後の展望を一緒に考えて下さるので、継続性・成長性においても詰めることのできるとても貴重な素晴らしい期間となりました。本当にありがとうございました。

一般社団法人STREET RUGBY ALLIANCE

一般社団法人STREET RUGBY ALLIANCE

<代表者名>
小山 裕昭

アイデアの概要

STREET RUGBYの活動は3年間で100回を超えるイベントを全国の街の中で実施しています。人々が競技場に足を運ぶのではなく、フィールドが人々が集まる場所に出て行く……、そんなコンセプトで19,000人を超える一般の参加者が笑顔でフィールドを走り、トライをするシーンを数多く創出しております。その街に住む幅広い世代の方々と、街を訪れる人々がコミュニケーションとスキンシップを交えて交流し、健康で活発な街づくりに貢献できる具体的でシンプルなコンテンツとして、多くの自治体で活用されています。

コンテストに参加した感想

SDGs(持続可能な開発目標)という一見幅広い領域を対象にしたコンテストに対し、ファイナリストの皆様の共通の活動軸は、社会を少しでも良くしようという「熱量」にあると感じました。誰もが平等・安全で住みやすい社会を構築していく上で必要な活動の開拓者であり、誰もが将来的なパートナーになり得る仲間であると感じることができました。皆様のアイデアを参考にし、同じくらい熱量の高いストリートラグビーのボランティアスタッフと一緒に、世界に誇れる活動として進化できればと感じました。

罠オーナー

罠オーナー

<代表者名>
菅田 悠介

アイデアの概要

慶應義塾大学環境情報学部4年生で、「罠猟師」。大学1年の時に鴨の解体を経験したことから食べ残しが一切できなくなり、以来食料廃棄問題について強い興味があります。食料廃棄を減らすには狩猟の体験による教育がいいのではないかと考え、狩猟を勉強して免許を取得し猟師になり、動物の屠殺ワークショップを定期的に主催しています。狩猟は法律的に冬しかできないので、冬以外にもワークショップをするため、食料兼ペットとして鶏を10匹ほど飼育していたこともありました。現在は狩猟を普及させるために様々な取り組みをしています。今までボランティア感覚で行っていた自分の活動を、持続的に回る仕組みにするために頑張りたいです。

コンテストに参加した感想

自分のやりたいことの未来の姿であったり、ロジックモデルであったりを考えて、俯瞰(ふかん)してみることができたので良かったです。審査会では他の方々がすごくて自分はまだまだ何もやっていないなあ、と少し落ち込みましたが、皆様とお話しをしていく中で自分ももっと頑張らねばならないと思い、やる気をもらえました。ここでつながった縁をより良いものにしていけるように、これからも全力で食料廃棄問題に取り組んでいこうと思います。

認定NPO法人D×P

認定NPO法人D×P

<代表者名>
今井 紀明

アイデアの概要

D×P(ディーピー)は、「ひとりひとりの若者が、自分の未来に希望が持てる社会をつくる」ため、通信制・定時制高校の高校生に「つながる場」と「いきるシゴト」を届けています。定時制高校の卒業生の3割が進学も就職もしないまま卒業し、就職しても3年以内に4割が離職します。ひとりひとりの高校生がそれぞれの特性や興味を生かしてこの社会を生きてゆけるように、高校と連携した「いきるシゴトをつくる事業」を行います。社会の様々なコミュニティーやステークホルダーと協働し、社会にお金を循環させていきます。

コンテストに参加した感想

ビジネスコンテストに参加させていただきありがとうございました。審査員以外にも多くの方が参加している審査会で、たくさんの方に当団体の活動に共感していただけました。このようなコンテストがあることで、多くの人にD×Pの活動を知っていただき、とても良い機会となりました。また僕たち以外に社会課題に向けて活動している多くの団体との出会いも刺激になりました。

株式会社いろどり

株式会社いろどり

<代表者名>
水澤 莉奈

アイデアの概要

徳島県上勝町。人口約1,500人の少子高齢化が進む、四国で一番小さな町です。日本料理に添える葉っぱをITを駆使し、おばあちゃんたちが出荷している“葉っぱビジネス(いろどり)”発祥の地です。葉っぱビジネスは当初、「そこら中にある葉っぱがお金になるはずがない!」と言われていた状況から、実績をコツコツ積み上げてきました。今度はお金にならないと言われている手付かずの山の木を使って、地元らしい商品をつくります。日本中の小さな企業との連携で丁寧に商品を作り、持続可能な社会を目指し取り組みを進めています。

コンテストに参加した感想

今回、日経ソーシャルビジネスコンテストに応募したのは、私の暮らす四国の小さな町の取り組みや、山づくりの活動を、より多くの方に知ってもらいたいとの思いからでした。7分という限られた時間のプレゼンでしたが、たくさんの方が発表を聞いてくださり、多くの方とつながりができたことが一番の収穫でした。とても楽しかったです。このたびは貴重な場を頂き、誠にありがとうございました。

Webサイト

WeCare

WeCare

<代表者名>
小柴 優子

アイデアの概要

メンバー全員が自らの結婚式を間近に控えており、自分たちの結婚式が社会に与えられる影響について考え、現在の形にたどり着きました。WeCareを通じて、新郎新婦と列席者のつながりが社会とのつながりになり、その社会が未来を担う子どもたちや家族を育んで行く。まだアイデア段階の組織ではありますが、そんな良い循環を作るきっかけであるWeCareを近く世に送り出したいと考えています。

コンテストに参加した感想

まだ計画段階のビジネスのため、ビジネスプランを練りあげるのに大変良い機会となりました。アドバイザーの方も非常に親身に、客観的なアドバイスを下さり直前までサポートいただきました。このような場をいただけたことにアドバイザー、審査員、そして運営していただいた横田アソシエイツの皆様、ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。

Your School

Your School

<代表者名>
吉田 輝々

アイデアの概要

「闘病中の子どもたちと学びの場をつくる中で、子どもの可能性を最大限に引き出す」。これをミッションに掲げ、Your Schoolを立ち上げました。学びを通して、人は新たな発見をし、視野を広げ、多くの出会いを経験する。そして、その人の人生が深く、豊かにものになっていく。だからこそ、学ぶ権利はすべての人に平等に与えられるべきである。しかし、重い病気で入院中の子どもたちには、学ぶ機会が十分に与えられていないのが現状です。私たちの活動目的は、闘病中の子どもたちに対し、テストで満点をとるための学習ではなく、同世代の子どもたちと同じ経験を共有しながら生きる糧となるような学びを保障することです。

コンテストに参加した感想

ファイナリストとして選出していただきましたこと、この場をお借りしてお礼申し上げます。最終審査に向けて、アドバイザリーボードの横田先生をはじめ、多くの方からご助言をいただく中で、私たちが取り組んでいる課題を様々な観点から見つめ直すことができました。これから活動していく上で、改めて「課題の本質」に向き合うことができたのは大変貴重な機会であったと考えます。今後も私たちのできることから精一杯取り組んで参りますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。